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▼サンドブラストとは                                   

サンドブラストとは、圧縮した空気によって硬質の砂をガラスの表面に吹き付けて削り
彫刻していくと言う技法です。

ガラス工芸で立体的な彫刻と言うと、工芸的型押しやパート・ド・ヴェールなどの技法が
主流です。しかし、吹き付ける砂を彫刻刀のように使い、また、砂の量・空気の圧力などを
細かく調節することによって、力強く立体的な彫刻や、反対に、浅く繊細な彫刻、
透かし彫りなど、様々な表現が出来ます。

▼しずめ彫り  

一般的なサンドブラストとの違い

従来のサンドブラストを使った、ガラス彫刻の技法は
カッティングシートや、樹脂フィルムをマスキング材に
使用しています。これらのマスキング材は、摩擦熱に
弱いので、絵のまわりだけを集中的に彫る事や、
マスキング材に対して、斜めに砂をあてるような技法は
出来ません。

その為、一般的には、ブラスターのノズルの径を大きく
(3mm以上)して砂を拡散させ、全体的に彫ると言う
手法を使います。しかし、この手法では、”段彫り”と
言われているような、段階的に彫る程度の表現しか
出来ません。
サンドブラストの基本的な彫刻の考え方は、
ブラスターのノズルから噴出する砂を、木彫り用の
彫刻刀の刃に見立てます。
細い所は細く、鋭く。大きく広い所は、広く。また、深い所は
強く、と彫刻刀を変えながら彫る、と言った発想から
生まれた技法です。
@マスキングにゴム材を使用する。

Aノズルの口径は、1,8mm

B圧力を0,02〜0,3Mpaに変える事が出来る

C砂の量を変える事が出来る。

上記の@〜Cは、ごく普通の直圧式ブラスターの能力で
十分に出来ます。これらの項目を利用すれば、彫刻刀の
刃を変えて行く事と同じ作業が出来ます。
そしてこれらをもとに作られた技法が、鎌倉彫り(しずめ彫り)
を応用した基本となる彫り方、しずめ彫りです。
モチーフの輪郭を強調して彫る鎌倉彫りと違い、素材が
ガラスの場合、強調する必要がありません。さらに木は
彫っても見た目は変化しませんが、ガラスを彫ると、透明では
なくなるので、変化がよりはっきりと見てとれます。

彫り方

モチーフの中心から外に向かって彫っていく、つまり
グラヴィールで言えば、逆レリーフの順です。
彫りの強弱が変えられるので、例えば、花を彫る時は、
花の中心を深く、外側の花びらは、それに準じた深さに
なります。そのような彫り方をする事で、花びらに強弱が
つき、表現力が増します。
また、このようにモチーフの主・従の差をつける事で、
表現方法が多彩になります。
この彫りの特徴は、厚さ1〜2mm程度のグラスから
10mmぐらいの花瓶、メーターサイズの板ガラスまでと
素材の厚さにあまり関係なく使う事が出来るので、
非常に実用的な技法であると言えるでしょう。
これが、基本中の基本の彫りになります。

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▼逆レリーフ  
グラヴィールの技法の中に、エングレービングがあります。
逆レリーフはその応用で、厚手のガラスの裏に彫刻し、
表から見る技法です。
物の形の重なりを逆の順番で彫るのは、しずめ彫りと
同じですが、モチーフを立体的に、肉感的に彫る点が
大きく異なり、肉彫りとも呼ばれています。
例えば、自分の手を彫刻する場合、次のようになります。
左手の手のひらを自分に向けて握ってみる。

親指が自分の目に一番近いので、親指からそのまま
手の平の左側のふくらみを彫り、次に4本の指を、
そして最後に手のひらの右半分と彫り進める事になる。

また、逆レリーフはモチーフを写実にふくらませて彫るので
親指からその下のふくらみ、4本の指、その下のふくらみの
順に深く彫る。

彫った物を裏側から見ると、親指が一番手前に見え、
以下、彫った順に自分の手が写実的、かつ立体的に
表現されています。

この逆レリーフで、最も難しいのは「キワ」の部分
(指の重なり、ふくらみとふくらみの間など)です。
ただ、この表現の難しさが、この技法の魅力であり、
ガラス彫刻の面白さだと思います。

写実的に彫る場合、最も難しいモチーフが葡萄でしょう。
真円、半円、1/3円などの組み合わせの「キワ」
また、ふくらみを表現しなくてはなりませんので、
かなりの数を練習する必要があります。

逆レリーフは、とても奥の深い彫りです。
単なる逆レリーフの先には、その物の形を素彫りし、また
マスクをして細かなラインを彫る技法や、花や葉の重なりを
角度をつけて彫り、物理的な重なりをつける、究極の
技法、重ね彫りがあります。どちらも動物や植物を
写実的に表現するためには、不可欠です。

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▼段彫り  


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